メデトミジン
製品説明
メデトミジン(Medetomidine)は、イミダゾール環を持つ高選択性のα2-アドレナリン受容体作動薬です。1983年にFarmos Group Ltd.(後のOrion Pharma)により合成され、1987年に欧州で動物用鎮静剤「Domitor」として初めて上市されました。1996年には米国FDAにより12週齢以上の犬への使用が承認されました。
本品は外消旋体(ラセミ体)であり、右旋性対掌体(dextro-isomer)であるデクスメデトミジン(Dexmedetomidine)が薬理的に活性な成分です。デクスメデトミジンはメデトミジンの約2倍の活性を持ち、1999年に米国FDAにより人間のICU(集中治療室)における気管挿管・人工呼吸患者の鎮静剤(Precedex)として承認されました。メデトミジン塩酸塩は白色〜類白色の結晶性粉末で、水に可溶です。
2017年1月16日に設立された青島シグマ化学有限公司は、国際的な総合交通拠点都市である青島に位置し、黄河沿いおよび環太平洋地域の西海岸に位置する国際貿易港および積み替え拠点である青島港に隣接しています。青島シグマ化学有限公司は、精密化学原料の製造・販売に注力しています。チームメンバーは山東大学、中国海洋大学、青島科技大学出身で、化学業界における豊富な経験を有しており、お客様に専門的な化学原料供給サービスを提供することが可能です。
用途・特性
理化学的特性
- 一般的名称: メデトミジン(Medetomidine)
- IUPAC名: 4-[1-(2,3-ジメチルフェニル)エチル]-1H-イミダゾール
- 分子式: C₁₃H₁₆N₂
- 分子量: 200.28 g/mol
- 外観: 白色〜淡白色の結晶性粉末
- 塩酸塩: CAS 86347-15-1、分子式 C₁₃H₁₆N₂・HCl、分子量 236.75、白色〜類白色結晶性粉末、水に可溶
- LogP: 3.10
- TPSA: 28.68 Ų
- 水素結合供与体: 1
- 水素結合受容体: 2
- 可回転結合数: 2
- ステレオ化学: 外消旋体(ラセミ体)。活性体は(S)-体(デクスメデトミジン)
用途
動物用医薬品(鎮静・鎮痛剤)
- 対象動物: 犬・猫
- 主な目的: 鎮静および鎮痛
- 具体的な使用場面:
診察・保定(強い不安や興奮のある動物を落ち着かせる)
画像検査・処置(X線撮影、超音波検査、創傷処置、耳処置、採血など)
小規模な外科・歯科処置の補助(他の麻酔・鎮痛薬との併用)
麻酔プロトコルの一部(例: ミダゾラム・ブトルファノールとの併用によるMMB麻酔)
- 代表的な製品例:
ドミトール(日本全薬工業)
ドルベネ注(共立製薬)
メデトミン注「Meiji」
メデトミジン注「フジタ」
補足(関連するがメデトミジンそのものではない用途)
- ヒト用医薬品: メデトミジンの光学活性体であるデクスメデトミジンが使用される(集中治療時の鎮静など)。製品例: プレセデックス静注液、各種ジェネリック。
- 動物用でのデクスメデトミジン製剤: デクスドミトール0.5など(犬・猫の鎮静・鎮痛)。
安全性と取り扱い
メデトミジン塩酸塩製剤(ドミトール、メデトミン注、ドルベネ注など)は、劇薬・指定医薬品・要指示医薬品に分類されます。犬・猫の鎮静・鎮痛を効能・効果とし、獣医師の処方箋・指示のもとでのみ使用可能です。飼い主による自己判断での使用は禁止されています。
基本的な遵守事項
- 獣医師等の処方箋・指示により使用すること。
- 定められた効能・効果および用法・用量を厳守すること(体重1kgあたりの用量を動物の状態に応じて調整)。
- メデトミジン製剤とデクスメデトミジン製剤は成分・濃度・用量設計が異なるため混同しないこと。
取扱い・保管・廃棄上の注意
- 外観や内容物に異常がある場合、使用期限を過ぎた製品は使用しない。
- 他の医薬品を加えない。
- 注射器具は滅菌または煮沸消毒されたものを使用(薬剤消毒したものや他剤使用器具は不可。乾熱・高圧蒸気滅菌後は室温まで冷却)。
- 注射針は1頭ごとに取り換える。
- 小児の手の届かない場所に保管し、直射日光および高温を避ける。
- 使用済み容器・注射針は地方公共団体の条例に従い処分(環境や水系を汚染しないよう注意。針は専用容器に入れ許可業者に委託)。
使用者(獣医師・スタッフ)に対する注意
- 誤って注射された場合:直ちに医師の診察を受ける(鎮静作用が現れる恐れがあるため、第三者の介助を受け、添付文書を持参することが望ましい)。
- 経皮吸収性あり:皮膚に付着した場合は十分な水で洗い流す。
対象動物に関する注意
- 副作用が認められた場合は速やかに獣医師の診察を受ける。
- 妊娠動物への投与を避ける(十分な検討がなされていない)。
- 投与前に絶食させるのが望ましい。
- 循環器系疾患のある動物や一般状態の悪い動物への使用可否は慎重に判断する。
- 全身麻酔剤と併用する場合は、脈拍・呼吸・体温などの生命徴候を十分に監視する。
- 筋肉内注射時:針刺入時に疼痛や血液逆流を認めた場合は直ちに針を抜き、部位を変えて注射。注射液量が多い場合や連続投与時も部位を変える。
- 用量範囲内でも、動物の感受性・全身状態・麻酔方法に応じて慎重に投与する。
- 高齢・全身状態不良・脱水・肝・腎機能障害の可能性がないか確認する。
相互作用
- アトロピン等の抗コリン作動薬:一時的な血圧過剰上昇と心臓への大きな負荷が起こるため併用を避ける。
- ケタミン(犬):中枢神経症状(カタレプシー、痙攣、鎮静・覚醒遅延など)が報告されている。
- 鎮静薬・全身麻酔薬・オピオイドなどとの併用では、鎮静・循環抑制・呼吸抑制が強まる可能性があるため、用量やモニタリング計画を個別に調整する。
主な副作用・観察事項
- 投与後の嘔吐(猫では回復時にも起こることがある)。
- 体温低下(保温に努める)。
- 心拍数・呼吸数の低下、心電図での房室ブロック。
- 投与後一時的な血圧上昇(その後正常付近に回復)。
- 回復時の排尿、投与時の疼痛、四肢の軽い筋震え。
- ごくまれに肺水腫(外国報告)。
- 拮抗薬(アチパメゾール塩酸塩製剤)使用後でも、すぐに完全復帰しない場合や再鎮静の事例があるため、回復徴候後も脈拍・呼吸・体温を慎重に観察する。
- 過量投与時:アチパメゾール塩酸塩などのα2-アドレナリン受容体拮抗薬を投与する。
投与中・回復期の注意
- 心拍数、心電図、血圧、呼吸数・呼吸状態、体温、酸素化、鎮静深度を継続評価する。
- 嘔吐や誤嚥のリスクに備え、処置前の絶食の要否を判断し、横臥中は気道を保護する。
- 保温、静かな回復場所、転倒・外傷の防止を行い、十分に覚醒して正常に歩行・嚥下できるまで監視する。
食用動物では使用禁止期間(休薬期間)を含む規制の確認が必須です。承認対象は主として犬・猫であり、他の動物種での使用は慎重な判断が必要です。