ビマトプロスト / AGN 192024

CAS番号 155206-00-1
分子式 C₂₅H₃₇NO₄
分子量 415.57 g/mol
純度 ≥99.0% (HPLC)
外観 白色〜オフホワイトの固体粉末
融点 66〜68℃

製品説明

ビマトプロスト(Bimatoprost、開発コード:AGN 192024)は、合成プロスタミド(prostamide)F2α類似物質に分類される生理活性脂質です。プロスタグランジンF2α(PGF2α)と構造的に類似しながら、カルボキシル酸ではなくエチルアミド基を持つため、電気的に中性のプロスタミドとして分類されます。

Allergan社(現AbbVie社)が開発し、2001年に米国FDAより緑内障・高眼圧症治療薬として承認されました。商品名Lumigan®(ルミガン)として点眼液(0.01%および0.03%)として販売されています。また、2008年にはまつ毛貧毛症(hypotrichosis)治療薬としても承認され、商品名Latisse®(ラティース)としてまつ毛用溶液として販売されています。

眼圧降下作用は、房水のうveoscleral(毛様体強膜)流出経路を促進することにより発揮されます。基礎研究においては、頭髪の育毛促進作用や脂肪組織減少作用も報告されており、多面的な生理活性を持つ化合物として注目されています。

2017年1月16日に設立された青島シグマ化学有限公司は、国際的な総合交通拠点都市である青島に位置し、黄河沿いおよび環太平洋地域の西海岸に位置する国際貿易港および積み替え拠点である青島港に隣接しています。青島シグマ化学有限公司は、精密化学原料の製造・販売に注力しています。チームメンバーは山東大学、中国海洋大学、青島科技大学出身で、化学業界における豊富な経験を有しており、お客様に専門的な化学原料供給サービスを提供することが可能です。

用途・特性

物理化学的特性

  • IUPAC名: (5Z)-7-{(1R,2R,3R,5S)-3,5-ジヒドロキシ-2-[(1E,3S)-3-ヒドロキシ-5-フェニル-1-ペンテン-1-イル]シクロペンチル}-N-エチルヘプト-5-エンアミド
  • 別名: AGN 192024, Lumigan®, Latisse®, Prostamide, 17-フェニルトリノルプロスタグランジンF2α-エチルアミド
  • 分子式: C₂₅H₃₇NO₄
  • 分子量: 415.57 g/mol
  • 外観: 白色〜オフホワイトの固体粉末
  • 融点: 66〜68℃
  • 沸点: 629.8±55.0℃ @ 760 mmHg(推定値)
  • 閃点: 334.7±31.5℃(推定値)
  • 密度: 1.1±0.1 g/cm³(推定値)
  • logP: 2.8(XLogP3)
  • 水素結合供与体: 4
  • 水素結合受容体: 4
  • 極性表面積(TPSA): 89.8 Ų
  • 保管条件: 粉末:-20℃(3年間安定)、溶媒中:-80℃(6か月間安定)

作用機序

ビマトプロストは、眼組織に存在するプロスタグランジンFP受容体(EP1、EP3、FP)に対して高親和性のアゴニスト作用を示します。主な作用機序は以下の通りです:

  • 眼圧降下作用: 毛様体筋・強膜における細胞外基質のリモデリングを誘導し、房水のうveoscleral流出抵抗を低下させます。マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の誘導と組織阻害因子(TIMP)の調節により、膠原質分解が促進され、圧力非依存的な流出経路が拡張されます。一部の研究では、線維柱帯(trabecular meshwork)を介した従来型流出経路の改善(二重モード作用)も示唆されています。
  • まつ毛育毛作用: まつ毛の毛包に存在するFP受容体を活性化し、毛周期の成長期(anagen相)を延長させます。まつ毛を太く・長く・濃くする効果があり、約8週間で効果が認められ、16週間で最大効果に達します。使用中止後は数週間〜数か月で元の状態に戻ります。
  • 頭髪育毛作用(研究段階): 男性型脱毛症(AGA)における頭皮毛包の成長促進可能性が研究されています。

用途

  • 医薬品原薬(API): 緑内障・高眼圧症治療点眼薬(Lumigan®等)の有効成分として使用。1日1回の点眼で眼圧を持続的に低下させます。
  • まつ毛貧毛症治療薬原料: まつ毛用育毛剤(Latisse®等)の有効成分。医療機関での処方に基づく治療用途や、化粧品グレード原料としての応用。
  • 医薬品中間体: プロスタグランジン類似化合物の合成出発物質、構造活性相関(SAR)研究、新規FP受容体リガンドのスクリーニングに使用。
  • 臨床試験用標準物質: 医薬品開発における品質管理、含有量測定、不純物プロファイル解析、体内動態解析のための参照標準物質。
  • 眼科学研究: 房水動態調節機構、線維柱帯細胞機能、毛様体筋収縮性、眼組織の細胞外基質代謝に関する基礎研究に利用。
  • 皮膚科学研究: 毛周期制御、毛包幹細胞活性化、皮膚線維芽細胞のコラーゲン産生調節に関する研究用途。

安全性と取り扱い

  • 通常の実験室条件下では安定ですが、吸入・誤飲を避けてください。
  • 眼・皮膚に対する刺激性が認められるため、保護手袋・保護眼鏡を着用してください。
  • 粉塵の発生を抑え、換気の良い場所で取り扱ってください。
  • 密閉容器に保管し、吸湿・光を避け冷暗所(推奨-20℃、短期は2〜8℃)で保存してください。
  • 強酸化剤、酸・塩基とは区別して保管してください。
  • 大量に取り扱う際は防塵マスクを着用し、局所排気装置を使用してください。
  • 緊急時は医師の診断を受け、安全データシート(SDS)を参照してください。

製品使用上の注意(医薬品・化粧品用途の参考情報)

  • 虹彩色素沈着: 長期使用により虹彩の茶色色素沈着が増加し、永続的な変化となる可能性があります。 heterochromia(虹彩の色の違い)の既往がある患者では注意が必要です。
  • 眼瞼・まぶたの色素沈着: 点眼部位周辺の皮膚に茶色の色素沈着が生じることがあり、使用中止後も可逆的でない場合があります。
  • まつ毛変化: まつ毛の太さ・長さ・数・色素の増加が認められます。これらの変化は通常可逆的ですが、使用中止後も元に戻らない場合があります。
  • 結膜充血・眼刺激: 結膜の血管拡張、目のかゆみ、灼熱感、異物感が報告されています。
  • 眼圧影響: 眼に入った場合、眼圧低下作用が認められるため、緑内障治療薬としての作用があります。無資格者の眼への直接適用は避けてください。
  • 単眼使用の注意: 片眼のみに使用した場合、両眼間で虹彩色・まつ毛・眼瞼色素に非対称性が生じる可能性があります。
  • 妊娠・授乳: 動物実験で胎児への影響が認められているため、妊娠中および授乳中の使用は推奨されません。

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